2003.5.24 | 乗鞍岳 |
テレマークシーズンもあと僅かということで、雪質がよいだろう3000m峰に行ってみようということになり乗鞍岳に行って来た。メンバーはトシさんとmt.racco夫婦の3名。 三本滝に車を停めて、春山登山者やスキーヤー用に運転されているバスに乗車して位ヶ原山荘に向かった。この区間はこのバス1往復だけが唯一の足であり、運賃1100円を支払うだけの価値はある。位ヶ原山荘は標高が2300mあり、標高1990mの三本滝にはまったく雪を見ることができなくても、ここでは豊富にある。小屋から百メートルほど進むと登山口である。ここからmt.raccoはスキーを背負い、他の2名はシールで肩の小屋を目指した。 この日の天気は晴れ!位ヶ原の上に立つと乗鞍の山々が白い峰となって迫っていた。ほとんどの人は山頂まで雪が埋まった沢上の所を登っていくが、我々はそのまま、肩の小屋に向かった。なぜなら、肩の小屋から稜線上の夏道をたどった方が展望がよいからだ。案の定、振り返れば真っ正面に奥穂高と吊り尾根でつながった前穂高など北アルプス南部の山々を遠望することができた。 ルートはよく締まった雪に昨晩降った新雪がうっすらかぶっており、少し歩きづらい。滑りの方はどうだろうか?少し心配だ。 約2時間半ほど歩いて山頂に到着。位ヶ原からかなりのスキーヤーが登っているが、皆、山頂には立たず、雪が切れたところでスキーを履いて滑っていくようだ。山頂まで僅か標高差にして100mもないのだから、山頂で休憩すればよいのに・・・。山頂からは北アルプス南部の山々の他、(4月に途中撤退した)木曽御嶽も見えており、景色を楽しみながらの昼食とした。 食事を終えて、山頂から少し降りたところでいよいよ滑降開始である。一昨年、ここに来たときはこの場所から滑るスキーヤーを見て”エクストリーム系に違いない”なんて思っていたが、2年後に自分がここに立つなんて感無量である。大きな沢筋は延々と雪がつながっており、樹林帯に吸いこまれている。ここのところ、東北の山を滑る機会が多かったが、森林限界を遙かに超えた3000m峰からの眺めは雄大である。優劣はもちろん付けられないが、巨大な滑り台を滑る感覚も悪くないものだ。 雪は昨晩の新雪がやや腐りかけており、スキー板が潜ってしまい、滑り辛いもののスローテンポのターンにはちょうどよく、いくらも経たずに樹林帯に入ってしまった。樹林帯の中を切り開いたルートはところどころ雪が解けて、地面が顔を出している。それでも、雪がある場所をつなげてスキー場の最高地点まで滑り降りることができた。 そして、最後のフィナーレとして雪の全くないスキー場の草原を散歩するように降りて、三本滝にたどり着いた。 【(夏場の)大雪渓付近から山頂】 【山頂まであと僅か】 【山頂にて(ほとんど人いない)】 【北アルプス南部をバックに滑る】 【昨晩降った雪が湿雪に】 【フィナーレの草原歩き(?)】 |