いつもお世話になっている北茨城のアウトドアショップバムの湯殿山ツアーに参加するため、湯殿山に向かった。天気も安定しているようなので、前日にすみかわスノーパークから蔵王(刈田岳)を目指した。この日はmt.racco夫婦のみ。すみかわスノーパークはかなり雪が溶けていたが、見上げる刈田岳はまだ白く雄々しく輝いていた。早速、リフトを3本乗り継ぎ、スキー場の最上部から刈田岳を目指した。去年、昼食をとった有料道路を横断するところまでは、30分で到着した。やはり、だいぶスキーに慣れたのだろうか。除雪が完了し、荷揚げの車が通る有料道路を横断して刈田岳から派生する尾根の上を目指した。尾根の上には等間隔で番号の付いた棒が立っており、ルートを間違えそうにない。途中、一度だけスキーを脱ぐ箇所もあったが、ほどなくて山頂に到着した。山頂には誰もおらず夏の喧噪が嘘のようだった。熊野岳方面から来た山スキーヤーが1名いるだけだった。避難小屋の前で昼食をとり、山頂から滑り出した。しかい、思ったより滑りにくい斜面で思いの外苦労した。特に尾根を降りる際、雪が多い尾根の少し下を滑ったが、これがよくなかった。左右で感覚が違うため、うまく曲がれない。結局、再び有料道路を横断するまでろくに曲がれないままだった。有料道路を横断してからはスキー場に向かって森中を散歩するような感じである。ピーカンで気温も高いようでかなり汗をかきながら歩いた。もう、シーズンもお終いなのかもしれない。 寒河江の道の駅でバムのS氏と合流した。国道6号線を通るときはかならずバムに顔を出していたが、S氏と滑りに行くのは初めてである。聞いた話では他にもスキーヤーやスノーボーダーがいると聞いていたが、結局、3人だった。まあ、恥ずかしい滑りを見せるのは3人で十分である。まずはネイチャーセンターにS氏の車を駐車し、mt.raccoの車で姥沢に向かった。姥沢からリフト乗り場に向かわず、姥が岳をトラバース気味に進んで、石跳沢の斜面に出た。S氏は華麗なテレマークターンを極めて、数回のターンで沢の底に降り立ってしまったが、mt.raccoは斜滑降+キックターンの得意技だ。沢底から見た湯殿山は白くそびえ立っていた。通常はここから湯殿山と姥が岳とのコルに沢をつめて行き、そのから稜線づたいに湯殿山の山頂を目指すのが通例である。しかし、我々はS氏がよく行くというダイレクトに山頂に登ることにした。角度が急で何度もシールが効かなくなり、難儀をしたがようやく山頂に着いた。S氏は早速持参してきたビールを開けている。ふと思ったのだが、テレマークをやっている人は山屋とはノリが違うようだ。S氏は滑ってくるスキーヤーを見かけると必ずヒューヒュー声をかける。それはいいとして、お待ちかねの滑降であるが、山頂からどうみても降りられるような斜面が見あたらない。まさかと思っていたが、本当に今登ってきた急斜面を降りるようだ。はじめは無理だと思ったのだが、S氏のノリで何となくついてきてしまった。案外人って転ばないものである。沢底まで転ばずに降りてきた。沢底からは沢沿いにネイチャーセンターへ。急斜面でもなんとかなるものだと認識したツアーであった。
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